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パソコン塾

3.ソフトウェアレスキュー

 パソコンにはトラブルがつきもの。そんなとき慌てないように自分で解決しよう
OSやアプリケーションが動かない、止まってしまうなどのトラブルは原因が分からないことが多い。このため、原因の追求よりもいろいろな手法を試すことで、解決策を探す方が現実的な場合もある。 まず、ソフトが操作できなくなったときは、基本中の基本の対処方法である「ソフトの強制終了」を試す。ソフトの強制終了はキーボードの[Ctrl]と[Alt]キーを押しながら、[Delete]キーを押す。_[Windowsタスタマネージャ」が起動する?で、「アプリケーション」タブを開いて終了させたいアプリケーションを選び、「タスクの終了」ボタンを押せば強制的に終了させられる。

まず再インストール

アプリケーションソフトに問題がある場合、いったん削除(アンインストール)して、再インストールするとうまく動くようになることもある。これはインストールが失敗していたり、そのソフトが使うプログラムやファイルが消えていたり、書き換えられている可能性があるからだ。
 アプリケーションをアンインストールするには「コントロールパネル」にある「プログラムの追加と削除」から行う。ここで該当するアプリケーションを選んで、「削除」もしくは「変更と削除」などを選べば、アンインストールが始まる。消去したら、念のためWindowsを再起動してから、もう一度アプリケーションをインストールして、不具合が発生するか確認してみる。
パソコンの動作がおかしな場合、コンピューターウイルスに感染している可能性も疑ってみよう。ウイルス対策ソフトは、ハードディスク(HDD)内の全ファイルに対してウイルスを検索:駆除する機能を持つ。利用する際には、ウイルス情報が書かれた「定義ファイル」を必ず最新版にアップデートしておくこと。古い定義ファイルでは、最新ウイルスは見つけられないからだ。
なお、メーカー製パソコンに標準で付属するウイルス対策ソフトは、利用できる期間が購入後90日程度と短い場合が多い。期間を過ぎている場合は定義ファイルの更新を延長したり、製品版を購入しよう。
WindowsXPで古いソフトが動作しない場合、「プログラム互換性ウイザード」を使うとうまく動くこともある。これは古いソフト用に、Windows 95/98/Me/NT4.0/2000ルを碇供している場合が多い。自分の利用しているソフトのアップデートファイルがないかを確認しよう。
メーカー製パソコンにプリインストールされているソフトも同様に不具合の修正ファイルが提供されている場合がある。パソコンメーカーのWebサイトで、利用しているパソコンの型番などから探してみるとよい。
Windows自体の不具合が原因の場合にもアップデートは有効だ。Windowsの場合はインターネットからファイルをダウンロードしてOSなど、旧OSの動作環境を掟供する仕組みだ。
「スタート」メニューの「すべてのプログラム」にあるアクセサリ」からプログラム互換性ウイザードを選び、動かしたいソフトや動作環境、画面解像度、表示色などを選んでいけばよい。

ソフトを更新してみる

アプリケーションを更新(アップデート)するのも不具合の解消には有効だ。ソフり−カーはWebサイトのサポートページで、更新ファイを更新する「Windows Update」を使う。インターネットに接続した環境で「スタート」メニューにあるWindowsUpdateを選ぶと、まだインストールされていない修正ファイルを検出して画面に表示する。必要な修正ファイルをチェックしてインストールしよう。
アプリケーションによってはウイルス対策ソフトと同時に使うと、うまく動かなくなるものもある。不具合の原因追及には、ウイルス対策ソフトを停止してみるのも有効だ。ただし、ウイルスの感染を防ぐために、そのアプリケーションを終了したら、必ずウイルス対策ソフトを再度動かすことを忘れずに。

構造上の問題もある

Windows98/Meでは、複数のアプリケーションを起動しているうちに「メモリ不足のため、このアプリケーションを実行できません」というメッセージが表示されることがある。
これは多くの場合、「システムリソース」と呼ぶ、Windowsが作業に利用する領域が不足するために起きるもので、メモリーを増設しても解消しない(システムリソースに関しては別掲記事「ソフトウエアのリソースとは何のこと」を参照)。
システムリソースはOSの構造上の問題で、ユーザー自身がリソースを増やすことはできない。使うアプリケーションを減らしたり、問題が起きたら再起動するなどで対処するしかない。まず、リソース消費につながる画面右下のタスクトレイに並んでいる常駐ソフトのうち不要なものは終了していこう。デスクトップ上のアイコンや壁紙、フォント類などもリソースを消費するので、不要なものは削除しよう。また、ActiveDesktopもリソースを大量に消費するので、使わないに越したことはない。利用できるリソースの割合は、「リソースメーター」で確認できる。
起動中にWindowsが止まってしまう場合は、セーフモードで起動できるかを試そう。セーフモードは、Windowsを動作させるのに最低限必要なプログラムやデバイスドライバーだけで起動するモードのこと。
Windowsを再起動して、[F8]キーを押せばセーフモード起動が選べる。

セーフモードから削除

Windowsがセーフモードで起動するなら、直前に組み込んだアプリケーションやドライバーの不具合が考えられる。セーフモードの状態で該当するアプリケーションやドライバーをアンインストールしてから、再度Windowsを起動してみよう。 Windowsは起動するものの、特定のファイルを開こうとすると、パソコンの動作が止まってしまう場合は、ファイルが損傷している可能性がある。ファイルの損傷をチェックするのに使えるのが、「ディスクのエラーチェック」(スキャンディスクなどとも呼ばれる)だ。Windows XPでは、マイコンピュータから、検査したいドライブを右クリックして、プロパティを選び、「ツール」タブから、「エラーチェック」を選べばよい。

ファイルシステムエラーを修復したり、ディスクの不良個所を検査することもできる。ただし、修復できずに元に戻らない可能性も高いので、大事なデータは常にバックアップすることは忘れてはならない。最後の手段はリカバリーいろいろ試してみたものの、どうしても不具合が解決できない場合の最後の手段は「システムの復元」や「リカバリー」だ。WindowsXPでは、システムファイルや各種設定などの状態を記録した復元ポイントが、定期的に作成される。システムの復元をすると、過去に記録した復元ポイントまでシステムファイルや各種設定を戻すことができる。システムの復元で、マイドキュメントなどの中身は変更されないが、万一に備えてデータのバックアップは必須だ。
リカバリーは、パソコン添付のCD−ROMなどを使って、パソコンを出荷時の状態に戻すこと。ほとんどのソフトのトラブルは解決するが、作成したデータや設定まで消えてしまう。作業前に大事なデータのバックアップは必ず取っておこう。